拡大するUMPC/ミニノートPC市場

| 2008/10/25

ミニノートPCは数年前から店頭に並んでいた。工人舎の低価格モバイルノートPCが主流で、サブPCとして購入するユーザーが多かったようです。しかし、ノートPC市場全体で見ると、07年12月時点で1%にも満たない小さな市場だったのです。

 そこへ08年1月、ASUSTeK Computer(ASUS)が、7インチ液晶を搭載した4万9800円の低価格モバイルノートPC「Eee PC 4G-X」を発売。価格の安さが注目され、一気にブレイクしました。「Eee PC」が登場した08年1月を基準に、販売台数指数の推移を追ってみると、ミニノートPC市場は08年2-5月にかけて、じわじわと上昇。この間にASUSは初代「Eee PC」のパステルカラーモデルなどを投入していますが、他社の参入はありませんでした。そのため、市場はほぼASUSが独占している状態でした。ASUS以外のメーカーが参入するようになったのは08年6月以降のことで、日本HPが8.9型ワイド液晶を搭載した5万円台のモバイルノートPC「HP 2133 Mini-Note PC」を6月上旬に発売したのを皮切りに、その後、各社の一斉投入が始まりました。

 7月12日にASUSがEeePCの新モデル「Eee PC 901-X」を、8月中旬に日本エイサーが8.9インチ液晶を搭載した「Aspire one」を投入。夏が過ぎ、9月5日にデルが8.9インチ液晶の「Inspiron Mini 9」を、9月13日にASUSが8.9インチの「Eee PC 900-X」、7インチの「Eee PC 701 SD-X」を発売。そのため、今年の夏はミニノートPCのシェアが一気に拡大、ヒートアップした。販売台数指数は7月に4.7、8月に5.7、そして9月には6.2まで上昇しました。


 このように販売台数を伸ばし続けるミニノートPCですが、ノートPC市場全体ではどのような位置づけになっているのでしょうか?「Eee PC」発売前の07年12月と最新データの08年9月の月次データを比較してみると・・・

 07年12月のミニノートPCの販売台数シェアはわずか0.8%。それが08年9月には23.1%と、ノートPC市場全体でも2割も占める結果となった。一方、販売金額シェアは11.3%。安価なモデルが多いとはいえ、金額でもすでに1割を超えている。



今後、ミニノートPCはどのような方向に進んでいくのでしょうか?ASUSの日本地域担当 ゼネラル・マネージャーのケビン・ドゥ氏は「(Eee PCの)液晶サイズの大型化、ハイスペック化を進めていくつもりはない」としながらも「ユーザーのニーズがあれば(応じていく)」とコメント。市場の反応 を見ながら柔軟に対応する方針を明らかにしています。

 9-10月には10インチを越える低価格ノートPCを出すメーカーが続出。こうしたモデルの売れ行きが今後のミニノートPCの行方を占うことになりそうですね。
(ソース:BCN)

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今話題のAtom使用UMPC(ウルトラモバイルPC)を中心にNetbook,Mini Note PCまで低価格コンパクトPCの機能・価格比較から、便利な使い方までご紹介。EeePC、Aspire one、Dell、HP等各種製品を徹底的に解説していきます。

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